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Prime BlackEdition 50

3ヶ月、3000km走ってのレビュー

Prime  BlackEdition 50 カーボンホイールセットのレビュー

クリンチャーのみでチューブレスでは使用していません。

サイクリングロード、峠、東京-京都500km(25時間)、

京都・大阪-東京580km(27時間)など、平坦、ヒルクライム、ロングライドで使用してきました。
 

 

レビュー者の紹介

年間走行距離1万7000キロ、獲得標高16万メートル、体重65kgほどで
やや小太り。平坦も登りも速くもなく遅くもない平凡な脚力です。

また購入して使用した事のあるホイールは、

SHIMANO

WH-6700、WH-6800、WH-7900 C24 TL
 

Campagnolo

Eurus 2way fit、Zonda C17

Fulcrum

Racing 7、Racing Speed 50チューブラー

EASTON
EA90 Aero F28R32 Sapim CX-Ray R4ハブ、EA90SLX

Fast Forward
FF F35R60

DT Swiss
PR 1400 DICUT OXiC

といったところです。自転車を再開したのが3年ほど前で5年ほど
空白期間があるので古めのホイールラインナップになっているかと思います。

BlackEdition 50の実測重量と付属品について

「実測重量」

実測重量はリムテープが貼られた状態でフロントは+2g、リアは
カタログスペック通りでした。様々なメーカーのホイールを購入
しましたが、これほどスペック通りなのは珍しいと思います。

 

「スペアスポークとニップル」

また、付属品で地味に嬉しいのはスペアスポークとニップルです。
スポークが切れてしまった時、ショップに修理に出すとたいがい
スポークの在庫がなく問屋から取り寄せするため時間がかかりますし、
ショップによっては取り寄せすることもできず修理に膨大な時間が
かかることがありますが、スポークとニップルがあれば作業を引き受けて
くれるショップは比較的多くあるからです。
 

 

「バルブエクステンダー」

中継ぎ式でした。バルブコアが外せるタイプのチューブでないと

使えませんので注意が必要です。
 

 

「スキュアー」

可もなく不可もなくといったところでしょうか。私には締め付けが弱く思えたのでRWSスキュワーに替えました。

「リムテープ」

チューブレスリムテープが貼った状態で送られてきます。ただ残念なことに貼り方が雑で少し浮いていました。2800km乗ってもノートラブル
でしたが、先日の猛暑の中走ったところ、リアフロントともスローパンクに苦しめられました。

その原因はリムテープでした。テープがしっかりホイールと密着していないために隙間の空気が膨張してまるで水ぶくれみたいにあちこち膨らんでいました。

「Prime カーボンブレーキパッド」

効きます。アルミホイールにシマノシューを使うより効くくらいです。
雨の中も走りましたが、やはりアルミホイールとシマノシューの組み合わせよりも効きます。

 

走行性能と乗り心地

 

リムが重ければ漕ぎ出しはもっさりするけれど一旦速度が乗るとなかなか、速度が落ちないですし、リムが軽ければ漕ぎ出しは軽いけれど速度の維持はそれなりになります。

私が使ったホイールでいえば前者がFF F35R60(1800gぐらい)、後者がRacing Speed 50(1300gぐらい)になります。

BlackEdition 50のリム重量は500gを越えているようですので決して軽いリムではありませんが、漕ぎ出しがさほど重く感じることはありませんでした。

1435gのPR 1400 DICUT OXiCよりもほんの少し重いかな?程度です。

市街地のストップ・アンド・ゴーが苦になることは全くなかったです。漕ぎ出しが重くないため信号待ちからのスタートもあっという間に33km/hに達します。

PR 1400 DICUT OXiCで30km/hで走っている感覚なら33km/h、33km/h出している感覚なら37~8km/hくらいの速度がでます。速度があがるにつれ空気抵抗が増えるため頑張りと速度が正比例しませんが、さすがのディープリムです、空気抵抗の壁を突破してくれます。

また速度の維持しやすさは FF F35R60 > BlackEdition 50 > Racing Speed 50  でした。

FFWDは重いけれど速度が乗るといつまでも減速しない、レースピは漕ぎ出しは軽いけれど速度の維持がいまいちでディープの楽しさがあまりなく、PRIMEはFFWDの突出した速度維持性能まではないけれど十分にディープリムホイールの恩恵があるといった印象です。

 

次にハブの性能です。フロントホイールを空転させるとセラミックベアリング並みに数分間回転します。

しかし実際のダウンヒルや登り返しの印象ではDuraハブやDT SWISS 240Sの伸びはなかったです。とはいえ十分に回るし悪いわけではありません。それとラチェット音に官能性はないです。

ディープリムの宿命でもある横風の影響ですがBlackEdition 50はなかなか優秀だと思います。Racing Speed 50は軽いからか横風で何度も怖い思いをしましたが、BlackEdition 50はそのようなことはなく非常に扱いやすいと思いました。

風といえば向かい風はディープリムの本領発揮です。リムハイトの低いホイールとは雲泥の差で風を切って進む感覚はディープリムならではです。BlackEdition 50も空力が良くその楽しさを存分に味わえました。

また特筆すべきは乗り心地がとても良いです。ディープリムなので硬いのかと思いきや、カーボンリムの特性か路面の振動を優しくいなしてくれる感じです。
総じて平坦は脚に優しく踏んだ以上に進む楽しいホイールと言えると思います。
 

ヒルクライム

 

6%くらいの傾斜面ならホイール重量がデメリットになるよりもディープリムのメリットが上回ります。速度が乗った状態でグングン進むのは快感です。

10%を超える登攀になるとディープリムのメリットはなくなります。しかしホイールがそこまで重くないためZondaなどよりは明らかに楽ですし、PR 1400 DICUT OXiCと比較してもあまり変わらないくらいです。ただ剛性がそれほど高くないのかダンシングすると少しよれる感じがします。

ヒルクライムにおいても普段履きする分には十分な性能で特に傾斜面やアップダウンがある場合などは最も性能が発揮できると思います。
 

 

ブレーキ性能

付属品の紹介でも述べましたが制動力になんの不安もありません。プラズマ電解処理したアルミホイールと遜色がないくらいブレーキが効きます。ウエットでも不安がありませんでした。
 

結論

3000km乗ったうえで言います。一言、大満足です。Zondaやレーシング3からステップアップする場合オールラウンダーなホイールとしてシャマル(ミレ)やレーシングゼロ(ナイト)が候補にあがることが多いと思いますが、BlackEdition 50も負けず劣らずおすすめできます。否、おそらくシャマル、レーゼロと同等(と私が思っている)のPR 1400 DICUT OXiCと登攀能力があまり変わらないうえに、ディープリムホイールの楽しさが加わる分、BlackEdition 50の方が良いかも知れないと思うくらいです。

普段履きのホイールとしてBlackEdition 50という選択肢を加えてみるのも良いのではないでしょうか。たくさんの人に使ってみてほしいホイールです。

 

Prime BlackEdition 50 カーボンホイールセットの詳しい詳細はこちらより